Polyhedron

フットボールと天鳳と、時々アンダーグラウンド。

渋谷怪談

僕が大好きなブログで
シェアブログの企画をなさっている。

「僕の私の百物語」

というのがそれだが、
要は皆で同じテーマで一つのブログを共有しようということだ。

僕もこれに参加したいのだが、
霊体験というものが皆無なので
参加することが出来ずにいる。

そんな僕の恐怖の体験の話だ。
僕と同世代以上の方なら
身の毛がよだつこと請け合いだが、
シェアブログに投稿するかどうかは非常に微妙。

その話とは・・・



ある日の昼下がり、
僕は自宅を出て仕事先に向かっていた。
雨が降ったり止んだりのはっきりしない天候だった。
生温かい風が吹いていて、
少し嫌な汗をかいたのを覚えている。

自宅から数分のところに中学校があって、
駅までの道の途中にいつも通っていた。
その日もちょうどそこを通りかかった。

道路に面した中学校の敷地には体育館があって、
バレーボールやバスケットボールのボールが弾む音や
部活特有の掛け声などが
そこからはよく漏れ聞こえてきていた。

その日の天候のせいもあったのだろうか、
体育館の扉が開いていて、
そこから女子中学生が数人外を覗いていた。

その年代の女生徒特有の若干耳障りな甲高い声で
彼女たちは会話していて、
その声は自然と僕の耳にも入ってきた。

「ねぇねぇ、雨降ってる?」
「えー、どうだろう。分かんないなぁ」

空を見上げて話しているのだろうか、
天気が気になるようだ。
地面がぬれている状態では
確かに室内からは、雨が降っているのかいないのか
分かりにくいだろうな、
僕はそんなことを思いながら、歩いていた。

その時、一人の女生徒が不意に声を上げる。

「あ、雨降ってないよ。大丈夫だ」

その声に、周りの女生徒が怪訝そうな声で聞き返す。

「えー、何で分かるのよー」

雨が降っていないことを指摘した少女は、
少し得意げな声で言う。

「だってほら、あのおじさんは傘差してないじゃん」

なるほど。一見して分からないことでも
周囲の状況から推理することは出来るよね。
僕も傘は持っているけど差してないし。

僕は感心しながら歩き続けた。
けれど何か違和感がある。
最初のうちその違和感の正体は分からなかったが、
突然それは輪郭を露にした。

おじさん?

今この道を歩いているのは僕しかいない。

彼女は僕に見えない誰かを見ているのだ。
それに気づいた瞬間、僕の背中を冷たいものが走った。

多感な時期だけに、僕に感じられないいろんなものを
彼女は見てしまっているのだろう。
それが彼女にとって幸福なことなのかは
僕には分からない。

いつの間にかまた降りだした雨の中、
駅に着き電車に乗り込む。
座席に座り、僕は彼女の人生を少し思い浮かべた。
いつかその鋭い感受性も失われていくのだろうか。

存在しない何かだけでなく、
存在するはずの何かも
彼女が見落とさなければいいのだけれど。


という物語なのだが、
これを投稿したら怒られるかなと思って
実は躊躇しているのだ(笑)。

やっぱ駄目かなー・・・。
すごーく怖い話なんだけどな。
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Author:omoteura
天鳳で日夜遊ぶ柏レイソルサポーター。

天鳳(鳳凰卓東風戦)の段位は現在八段。

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Twitter=@foolishowl0425

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