Polyhedron

フットボールと天鳳と、時々アンダーグラウンド。

到達

生まれて初めて雀荘に行ったのは
18歳の頃のことだった。

それ以来、およそ20年ほど
僕はフリー雀荘にかなりの頻度で通っていた。
週に少なくとも2,3回。多い時は4,5回。

レートに特にこだわりは無かったのだけれど
仕事の付き合いとかが出てくるようになってからは
歌舞伎町の東風戦の雀荘に行くことが多くなった。

低いレートでピンの1-2や1-3だったけれど
一番通っていたのはウマが3-6の店だった。
祝儀が1Kで、面子の合意があれば1Kの配原ビンタもできた。

こうなると1回に動くお金は少なくとも15Kから20Kになってくるし
少し負けが込めば100Kなんてすぐだったけれど
何年間か、僕はそこではずっと勝ち続けていた。

祝儀1Kということになると
祝儀取りの側面が非常に強くなる。

赤入りの手をいかにツモ和了するか。
ビンタがあるときは、いかにクビを確保するか。
(クビ、というのは配給原点以上を維持している状態だ)

ところが、そこでずっと勝ち続けていた麻雀は
ジパングでは通用しなかった。

ルールとレートと面子が違えば
取るべき最適の戦略は変わるのだ。

極端なことを言えば、歌舞伎町の雀荘で凌ぐなら
鴨がいたら卓を割らないようにすることも意識しなければならない。

鴨は鴨なりに好みも自尊心もあるから
それを害してしまうような振る舞いをすれば

「あいつと打ちたくないんだよな」

などと陰で言われて卓が割れるようになる。
割れてしまえばどれだけ強くても勝つことは出来ない。
アガ3に代表されるような、いわゆる

「辛い麻雀」

を打ってばかりではすぐ干上がる。

ジパングのような店はまた別だ。
そこでは徹底的に辛くないといけない。

それに気づいて、アジャストするのにしばらくかかった。
数ヶ月くらいかかって、何とか対応できたと思う。

そして天鳳を始めた。

フリーに行き慣れた打ち手、
それも僕くらいの世代になってくると
天鳳の評価基準に適応するのはずいぶん苦労すると思う。

以前も書いたことがあると思うけれど
フリー雀荘向けの押し引きで到達できる段位は
おそらく7段、大抵は6段までだと思う。

僕の場合は6段まですぐに行けたけれど
そこで一度5段に堕ちてそれに気づいた。

「これはきちんと腰をすえて適応しないとダメだな」

そう、思った。

もちろん、そこでやめてしまうこともできた。

「ラス回避麻雀つまんね」
「地獄モード市ね」

そう言ってフリー雀荘の打ち手に戻ることもできた。
そうしなかったのは、ネット麻雀特有の面白さがあったからでもある。

卓割れに気を使うこともなく
盆面の悪い打ち手に苛立つこともない。
タバコの匂いも染み付かないし
飲食も好きなように取ることが出来る。

遠くの街に住む打ち手と、卓を囲むことも出来る。

でも、それだけで続けたわけではなかった。

負けてやめるのは悔しかったのだ。

上には上の打ち手がいること、
自分の適応力がまだ不十分なこと、

それを知ってやめることは僕は好まなかった。
何とか勝つんだ、そう、思った。

それでも、僕くらいの年齢になって、
それまで勝って来たフォームや価値観を
一旦捨てて再構築する作業は決して簡単ではない。

柔軟性も欠けてくるし、反射神経も衰える。
分かっていても出来ないことも多い。

それでも何とか対応していって
七段に、そして八段になれた時は本当に嬉しかった。

そして、鳳凰卓が出来て、僕は目標を立てた。

九段になる
R2200を超える

この2つだった。

数を多くは打てなかったから
なかなかポイントも伸びなければRも上がらなかった。
第一、周りのレベルも格段に違っているわけだから
勝つこと自体、決して簡単なことではない。

周りで何人も九段になっていったときは
正直羨ましく思った。

麻雀は対応のゲームだ。

ルールに、レートに、面子に、そして局面に対応し、あるいは対応させる。
それ自体はフリーもネットも変わらない。

九段になりたければ、九段になるための戦略を立てて
それに対応していかなければならないだけのことだ。

「放銃率と放銃素点を下げたい」

そう考えたから、
降りる基準を今までよりも早めに設定してシビアに降りるようにした。
中途半端な降り方もしないようにした。
流局時の収支や聴牌率は悪化したけどそれはしょうがない。
親に対してはさらにそれを徹底した。

正直に言って、それが本当にちゃんと出来ているかは自信は無い。

でも、何とか九段になることが出来た。

tenhou_prof_20100117.jpg

放送していたのだけれど
弾幕がぶわーって出るくらい盛り上がってくれて良かった。

(ニコ生の放送をファイルにして残したいんだけどどうしたらいいですか?)

今の僕の安定段位を考えると
十段は相当難しいのだけれど
それでも、今度は十段を目指そうと思う。

出来なくてもしょうがない。
むしろ出来ない可能性の方が高いだろう。

それでも、それに向けて戦略や戦術を練り上げていくところに
面白さがあるんだと僕は思う。

プレーヤーである限り上を目指す。
それだけのことだ。
そういう意味では、挑戦を諦めないプレーヤーに対して
僕はやはり敬意のようなものを抱く。

朧夏月さん、みっつぃ~さん、いちはらさん、松井さん・・
彼らの実力からすれば、降段というのは屈辱的だと思うけど
それでもモチベーションを維持して打ち続けているわけで
僕もプレーヤーとしてそうありたいと思う。

とかかっこつけて言って保存したりしたら
(実際アンケートを採ったら2割くらい保存しろってのがあった)
すごい叩かれるんだろうなぁ(笑)。
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omoteura

Author:omoteura
天鳳で日夜遊ぶ柏レイソルサポーター。

天鳳(鳳凰卓東風戦)の段位は現在八段。

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Twitter=@foolishowl0425

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