Polyhedron

フットボールと天鳳と、時々アンダーグラウンド。

カルテット

プロ麻雀協会のタイトル戦「雀竜位決定戦」の初日の観戦に行ってきた。

天鳳で普段から打っているプロの木原さんと渋川さんが揃って決定戦に進出ということで
せっかくだから彼らの勇姿を見ておこうかなと、そんな気持ちで行った。

勝負は5戦×3日間の全15戦。
協会の公式ルールは25000点持ち30000点返し、順位点10-30という
いわゆる「ウマ・オカあり」だ。
トップの価値がかなり高くなるし、トップラスで100ptほど差がつくことになる。

木原渋川の二人以外の決定戦進出者は金さんと
現雀竜位の中林(今期から登録名を仲林に変更されたそうで、お詫びの上訂正します)さん。
どちらも実力者として知られた存在だ。

対局のネット中継は無し。
リアル観戦って肉体的にはかなりしんどいので
ネット配信があればもちろんそちらを見るのだけど、
コストが結構かかるということで、資金力に乏しい競技麻雀団体は
そう頻繁にできるものではないのかもしれない。

とはいえ、そういうハード、インフラのコストというのは
どんどん下がってきているので
いつかネット中継は当たり前の時代が来るんじゃないかと思っている。

画質を落とせば今でもUスト中継なんかはできるかもしれない。
ウェブカメラだってかなり性能上がっているし
無線LANだってかなりの回線速度がある。

アナウンサーと解説が現場にいないと番組にならないとかいうのは
ステレオタイプの発想であって
そういう試行錯誤はタイトル戦以外の対局で実験的にやってみたらいいかもしれない。
それ自体は別に非公開でもいいんだから。

ともあれ、所用があって4回戦終了時までしかいられなかったけど
その勝負を存分に堪能させてもらった。

初日の結果は以下の通り。

1:渋川 +133.4
2:仲林 +87.3
3:木原 -29.6
4:金  -193.1  供託2.0

初タイトル戦の渋川さん、堂々のトップ目である。

もちろんまだ1/3が終わった段階だから勝負の行方はこれからなんだけど、
僕が見ている限り、渋川、仲林の二人は手も入って主導権を握れる展開が多かったし
木原、金の二人は地蔵だったり後手ばかりだったりで苦しい展開が多かったように思う。

現雀竜位の仲林さんは、切れ味鋭い攻めを随所に見せていて
この人つええなと正直思った。
(六本木の雀荘で打ったことがあるように思うけれど
もちろんご本人はそんなこと覚えてはいないだろう)

一方、木原さん金さんは正直しんどい一日だったのではあるまいか。
おそらく和了の数もそれぞれ片手で足りるほどだったはずだ。
半荘5回打ってそれしか和了できないというのはさすがに厳しい。

トップの価値が高いルールで戦っているのに
さらには名うての強敵と戦っているのに
毎回毎回我慢の連続っていうのは精神的にはかなり辛いはずだ。

でも、目立った失着というもののほとんど無いいい対局を見られたと思う。
細かいミスはそれはもちろんあるだろうけれど。

対局の内容については多くを語ることは僕にはできない。
記録も無いし、本人に意図を確かめることもままならない。
なので最近のプロ団体の観戦記にはすごくいい文章がUPされることも多いし
そちらを読んでみて欲しいと思う。

当然のことながら、天鳳プレイヤーとして
個人的に渋川木原に肩入れして観戦してはいたんだけど
普段天鳳ばかり打っているとどうしても引き気味の判断基準になるから
渋川さんがイーシャンテンから親にゴリゴリ押したりしているのを見ながら
内心でハラハラしたりもしていたし
渋川さんがツモハネのメンホンで相手のペン3mをビタ止めした辺りは
さすがの守備力だなと心の中で唸っていた。

でも、実を言うと、この日一番印象に残ったのは金さんだった。

この人、かなり大柄な体格の方なんだけど
とにかく打牌の所作が丁寧で綺麗。
姿勢もすごくいい。いつも背筋がぴしっと伸びている。

牌捌きだとか姿勢なんていうのは
麻雀の実力とはそんな関係はないかもしれないんだけど
金さんにとって対局が苦しい展開の連続だっただけに
その姿勢や所作には正直感心させられた。

初日を終えて、ほぼ一人沈みのダンラスなんだけど
甘い打牌が多かったとは僕には思えない。

手が入るわけでもなく、後手ばかり引く。
凌ぎに凌いで、ようやく入った勝負手を何とかテンパイに持ち込んで
そこで祈るように押す牌がとにかく刺さる。

15戦という短期決戦だから、ある程度前に出ないと話にならないが
だからと言って無謀になってしまってはいけない。

音を上げて、心が折れてしまうと、
無理染めや無理押しといった無理攻めが出てくるようになり
勝負のバランスが一気に崩れることもままある。

まだこれからだ、どこかで必ず反撃の糸口を掴むんだ、
きっとそう思いながら歯を食いしばって戦っていたんだろうと想像する。
少なくとも、対局の姿勢から彼のメンタルの強さを感じることは出来た。
実際、メンタルの崩れが所作や姿勢に出てくることだって多いのだ。

麻雀は4人で打つゲームだから
誰かが精神的なバランスを崩したりすると一気にゲーム性まで崩れることがある。
もちろんプロの対局だからそんなことはないはずなんだけど、
負けている側が先に崩れてしまうとワンサイドゲームになる。

白熱した勝負を見せる上で大事なのは
実を言うと、勝っている側ではなく負けている側なのだ。

先日同じプロ協会の雀王戦で
初日に5連勝した鈴木たろうを残りの3人が最後まで苦しめて
最終戦まで勝負の行方の分からない名勝負にしたのは
やはり負けている側が最後まで最善を尽くし続けたからだろう。

もちろん、勝負事だから勝たねばならない。
プロであるならば尚更のことだ。
スポットライトを浴びるのは常に勝者だけであり
どれほど素晴らしい戦いを見せたとしても
敗者は最後は脇役になる。

それでも最後までそれぞれの対局者が最善を尽くし続け、
素晴らしい四重奏となるように願う。

残り10戦、木原さんも渋川さんも、そして金さん、仲林さんも頑張ってください。



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Author:omoteura
天鳳で日夜遊ぶ柏レイソルサポーター。

天鳳(鳳凰卓東風戦)の段位は現在八段。

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